「矯」の読みと意味と熟語。秘められた想い
また意味相反す漢字をみつけてしまった。
漢字1文字って気にして意味調べてると面白いですね。
その1文字が
矯正の矯ですね。
あんまり使う漢字じゃありませんがウォーレン・バフェット伝“スノーボール”を読んでて「奇矯」という漢字を調べたのが事の始まりです。
読み方
音読み→キョウ
訓読み→たーめる・いつわーる
意味
曲がったものを正しく直す=ためる
あんまり使わない「矯める」ですね。というか知りませんでした。
よく使うのは「貯める」や「溜める」でしょうか。無理に曲げる=いつわる
これは分かります。1と正反対の意味ですけど。つよい・はげしい
読み方にはありませんがこの様な意味も含まれてる様です。
「矯」を含む熟語
矯風→きょうふう
•悪い風習、風俗を改め正す事。
意味が分かれば読んで字の如くです。矯飾→きょうしょく
•うわべを取り繕う事。
“矯る“を飾る=うわべって感じでしょうか。奇矯→ききょう
•言動が普通と違う事。その様。
私が引っかかった熟語です。
“奇”は珍しい、普通じゃないという意味があるので、それにつよい・はげしいの意味がくっついて より奇抜な感じですかね。
ここまでじゃまだ意味相反の謎が解けませんね。
ここで四字熟語の出番です。
「矯」を含む四字熟語
矯枉過直→きょうおうかちょく
•曲がってるものを真っ直ぐにしようとして、力を入れすぎると、逆に曲がってしまう。
転じて、物事を正そうとして、やり過ぎてしまうと、逆に悪い結果を招くという意味です。
勉強しなさいと言い過ぎて逆に勉強嫌いにさせてしまうとか、好き好き言い過ぎて逆にウザがられるという事ですね。
謎、解けましたね。
曲がってる矢を真っ直ぐに出来るんだから、真っ直ぐな矢も曲げれるしょ。それなら同じ漢字にしちゃえってなったかは分かりませんが、なんか奥ゆかしい漢字です。矯角殺牛→きょうかくさつぎゅう
•あまりに見事な牛が現れたので角を矯正しようと斧を振るったところ誤って殺してしまったという故事から生まれた言葉みたいなんですが、
矯枉過直といいおっちょこちょいな由来ですね。 転じると、小さな短所を直そうとして逆に大きな長所を失ってしまう事です。
数学が苦手なんだから数学に重きを置いて勉強しなさいと言ったら、数学の点数は上がったが他の教科の点数が下がってしまったってな具合でしょうか。
最後に
素敵な四字熟語だと思いませんか?
ちょっと使いづらそうですが、この様な場面に出くわす事って多々ある気がします。
知識はすぐひけらかしたくなる方なんで明日からと言わず今日から「矯」
使ってきます。